公益財団法人 海外漁業協力財団 ご利用にあたって
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海外漁業協力財団の役割協力の流れ関係沿岸国の漁業振興海外漁業交流の促進海外漁業協力事業資金の貸付事業評価
事業評価

 公益財団法人海外漁業協力財団(以下「財団」といいます。)は、我が国の海外漁場及び漁船の安全操業の確保並びに我が国への水産物の安定供給の確保に資することを目的として、日本と漁業の分野で緊密な関係にある沿岸の国々に対し、プロジェクト方式技術協力事業、研修生受入事業、専門家派遣事業など、各種の事業を実施しています。(各事業の概要は「協力事業概要」をご参照ください)

財団の協力事業は、農林水産省の国際漁業振興協力事業費補助金を主たる財源としており、事業の内容・対象国等は、相手国からの要請や我が国漁船の入漁の状況等を勘案して水産庁が策定する公募要領に基づき、関係業界の意見も参考に決定しています。事業は、年初に策定する事業計画に従い当該年度中に完了します。

  事業の実施地域は、太平洋地域とそれ以外(アジア、アフリカ、中・南米)に大別され、それぞれの地域において入漁の特性と相手国のニーズに可能な限り合致した事業を実施しています。

太平洋地域は、我が国漁業者にとって非常に重要な漁場であり、年間42.8万トン(2011年)のかつお・まぐろ類を漁獲しています。この水域の漁場に依存する漁業者が多く、関係沿岸国からの協力要請も多いことから、入漁協定を締結している9か国(ミクロネシア、パラオ、マーシャル、ナウル、キリバス、ツバル、フィジー、ソロモン、パプアニューギニア)を対象としてプロジェクト方式技術協力の一つである地域巡回機能回復等支援事業(Fisheries Development Assistance in Pacific Islands Nations:FDAPINの名称で親しまれています)を毎年実施しています。この他、研修生受入や専門家派遣も適宜実施しています。
  
  一方、太平洋以外の地域においては、関係沿岸国の外国漁船に対する政策の変更や海賊の横行による入漁の阻害、漁場形成の変動に伴う重要国の移り変わり等に対応するため、毎年最も優先度の高い数カ国を選定してプロジェクト方式技術協力、研修生受入や専門家派遣事業を実施しています。
  財団は、これらの協力事業を効果的・効率的に実施するため次のとおり事業評価を行い、評価結果を協力事業の運営管理の改善に活用するとともに、今後の事業の企画・立案へのフィードバックを行っています。

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1.評価の種類と目的
(1)評価の種類
 事業の評価は、「終了時」及び「事後」の2つに分け、評価の基準となる評価項目を設けて行っています。(農林水産省の国際漁業振興協力事業が2010年度から事業実施主体を公募制としたことから単年度毎の評価としております。)
  終了時評価: プロジェクト終了時に行います。
  事後評価: プロジェクトが終了し、相手国政府に移管された後、一定年月を経た段階で行います。
(2)評価の目的
 財団の行っている評価の目的は、主として次の2点です。
1)今後の協力事業の企画・立案に評価結果や教訓・提言をフィードバックさせることで、協力事業の質の向上を図ります。
2)評価情報を公開することにより、協力事業の透明性の確保や説明責任の遂行を図ります。

2.評価システム
 財団では、評価の客観性や公正性、信頼性、透明性の確保等を図るため、外部の学識経験者により構成される「海外漁業協力事業外部有識者評価委員会」を設置しています。
 委員会では、評価のあり方、評価手法など、財団の評価事業についての検討を行うとともに、財団が実施した協力事業の現地を訪問し、評価調査を実施しています。




3.評価項目と評価の観点
 財団では、経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)の評価基準「DAC5項目」【(1)妥当性-Relevance (2)効率性-Efficiency (3)有効性-Effectiveness (4)インパクト-Impact (5)持続性-Sustainability】を参考にしつつ、それぞれの項目について評価の観点を定めて評価を実施しています。

評価項目 評価の観点
妥当性
  • 案件は相手国の開発計画、ニーズに合致していたか
  • 活動項目は適正であったか
  • 環境及び水産資源に対する配慮はなされていたか
効率性
  • 資機材・専門家の投入、導入技術・期間・費用等は、最も効果的な方法で実施されていたか
  • 必要に応じ、実施計画や活動項目は見直されていたか
有効性
  • 実施期間内にプロジェクト目標は達成されたか
  • 外部要因がプロジェクトの目標達成に与える影響はあったか
インパクト
  • 上位目標の達成に対する「プロジェクト目標の達成」の貢献度は、どの程度見込まれたか
  • 上位目標の達成と外部要因の影響との関係はどのようになっているか
  • 相手国・対象地域の開発計画、政策形成、社会・経済面等でどのような効果又は負の影響が認められたか
持続性
  • 自立化に係る技術移転(投入された資機材等を含むプロジェクトの運営・管理技術等)は適切になされているか
  • プロジェクト終了後もカウンターパート及び供与された資機材は有効に活用され、効果は持続する見込みか
  • 外部要因がプロジェクトの持続性に与える影響は認められたか

 上記の評価項目のうち、「持続性」については、事業実施対象国における@慢性的な国家予算の不足による維持管理経費等の不足、Aカウンターパートの退職、転出等による技術承継の中断、B対象地域における海洋性熱帯気候、特に台風や海岸浸食等の天災に対する社会インフラの脆弱性等が存在し、持続性に負の影響を与えることが懸念されます。特に太平洋小島嶼開発途上国は、広大なエリアに点在する島々により成り立っており、一国あたりの人口が少なく、気候変動や国際経済情勢の変化の影響を受け易いこと、基礎的インフラの不備及び過大な行政コスト等の共通の課題を抱え、持続可能な開発が困難とされていることから、プロジェクトの効果が持続できるよう海外駐在員事務所(フィジー)及び同出張所(ミクロネシア)や対象国政府の水産局長クラスを招集した連絡協議会を有効に活用し、事後をモニターして対策を検討して行く必要があると考えています。

4.評価結果の活用
 評価により得られた評価結果や教訓・提言を実施中の協力事業や、新たに実施しようとする類似の協力事業の企画・立案にフィードバックすることにより協力事業の効果的・効率的な実施に役立てています。また、有識者評価委員が行う現地評価調査では、相手国政府のプロジェクト関係者に、評価結果や教訓・提言の概要を伝えるとともに、後日、評価調査報告書を相手国の言語に翻訳して送付しています。これにより相手国政府としても、これらの教訓・提言をプロジェクトの運営・管理に役立てることができるようにしています。

現地評価調査結果
事業評価結果

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